青色申告ソフト青色申告の基礎知識や帳簿作成などについて実践的な内容をご案内するコーナー青色申告の基礎知識(青色申告ガイダンス)

現金出納帳から記帳できる取引例

女性

現金出納帳から入力できる取引はすべて現金の授受が行われるものです。

現金売上

現金売上とは、店頭などで商品を現金にて販売する取引のことです。小売業ではもっとも普通に行われる取引です。飲食店なども多くはこの売上になります。多くの場合、一件ずつ入力するのは大変ですから、レジを使います。レジに打ち込んだ一日分の売上を精算して次のように入力します。

【仕訳例13】

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/9
2000
売上高 現金売上
 54,000
 
現金
13
 
       

レジの精算シートや、飲食業などでよく使われる注文伝票も大切な証憑ですからきちんと保管します。

現金支払の経費

経費の支払いでは、手元の現金から支払うこともよくある取引でしょう。切手が足りなくなった時やコピー用紙が不足したら、近所の文房具店で現金で購入することは普通にありますね。

【仕訳例14】切手を買った。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/9
2460
通信費 郵便切手購入@82x10
  
820
現金
14
 
       

【仕訳例15】コピー用紙を買った。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/9
2471
事務用消耗品費  
  
486
現金
15
 
       

【仕訳例16】電車に乗った。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/9
2450
旅費交通費 JR
  
300
現金
16
 
       

ところで、切手やコピー用紙の場合は、レシートや領収書が証憑として手元に残りますが、電車賃など領収書が通常は発行されない取引もあります。このような経費は手書きの出金伝票に記録するとよいでしょう。日付、金額、使用目的をその都度記録するようにします。出金伝票は、文房具店で買えます。

現金払いの給与

個人事業の場合には従業員の数も少ないことが多く、そのため現金で給料を支払うこともあるでしょう。現金支給では、支給額にあわせて金種を用意する手間がかかりますが振込手数料の節約になります。

【仕訳例17】

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/25
2310
給料手当 11月分
  
120,000
現金
17
 
       

ところで、給与を支払う場合には源泉税などを差し引いて支払うのが普通です。差し引いた源泉税などは「預り金」として処理します。複式簿記では、給与の支払は仕訳として振替伝票を使う方法が一般的ですが、振替伝票に慣れない方には現金出納帳を使って次のように入力する方法があります。

【仕訳例18】

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/25
1620
預り金 11月分源泉税
 2,730
 
現金
18
 
       

仕訳例17と18のケースでは、ひと月の給与支払額は12万円、ここから所得税を2730円差し引いて実際には差額の117,270円を支払っています。帳簿上の記載では12万円全額をいったん現金で渡してそこから2730円をもらって預かった、という記録になっていて実質的には同じことです。

生活費に振替

個人事業では、家事用に事業用の現金を使うこともままあります。このケースで多いのは所得税や住民税といった税金支払への充当ですが、子供の入学金や高額な治療費への充当といった生活費への補充もあります。

【仕訳例19】住宅の家賃を払った。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/25
1499
事業主貸  
  
150,000
現金
19
 
       

【仕訳例20】子供の学費を払った。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/25
1499
事業主貸  
  
50,000
現金
20
 
       

【仕訳例21】生活費として家人に渡した。

日付/番号
コード
相手科目
摘要
入金
出金
H28/11/25
1499
事業主貸  
  
100,000
現金
21
 
       

このように何に使ってもプライベートな支出ならすべて相手科目には「事業主貸」勘定を使います。いったん事業主貸として記載したお金の使い道は、事業用の帳簿に記載する必要はありません。

ところで、「事業主貸」として沢山のお金を使うと事業の利益が減ってしまうのでは?という質問をときどき受けますが、「事業主貸」は経費ではないのでそのようなことにはなりません。事業の利益や税金の額には左右されない科目なのです。

「事業主貸」は、元入金に近い意味合いの勘定科目です。元手の減額の性質を持っているので、翌年のはじめには元入金から減額して精算します。「事業主貸」を使った出金が多くなることは、ひらたく表現すると儲けを減らしているのではなく元手を減らしている、という意味になります。

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