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貸倒処理の前にする重要なこと

会社の決算書に貸倒損失が上がっていると、税務調査ではどのような債権なのか、最終的に貸倒処理に至った経緯について詳細な説明を求められることになります。

「この債権は回収できないので貸倒として処理するしかない」という経営者の判断について、調査官は、十分な回収のための努力をせずに安易に貸倒処理をしているのではないか、と感じているからです。

貸倒処理にあたり一番大切なことは、調査官のこうした疑問に対して明確に回答できるように、回収のためにとって行動を全て記録として保管しておくことです。

具体的には次のような回収のための行動をとり、その全てを証拠として残すことになります。

1.書面での督促

督促状や催告書を1回だけでなく3回は送付します。催告書は、督促状の次のステップとして、債権者の強い回収意思を債務者に伝える効果があります。

なお、内容証明郵便とすれば、回収のための行動を証明する証拠として強力です。

2.電話・訪問への移行

書面での督促で回収ができなければ、電話をかけたりさらには直接債務者のもとを訪れて督促を行います。この場合も回収の努力を記録として残すことが重要です。取引先とコンタクトした日時、場所、話をした担当者の名前、先方とのやりとりの詳細を記録します。

3.最終手段としての法的措置

上記1、2の行動を起こしても取引先が支払わない場合、裁判所を通じて簡易・迅速に回収するための法的手続きである、支払督促を検討します。

支払督促とは、債権回収を目的として、裁判所を介して債務者へ督促の通知をする手続きです。通常訴訟よりも簡単・迅速・低コストであることが特徴です。

貸倒では、税法上の要件を満たしているかどうかが重要な点ではありますが、貸倒処理のステップに入る迄に、税務調査に備えて十分な回収のための努力を行い、記録に残しておく必要があります。今期は予想以上に利益が出そうだから回収に手間がかかりそうな債権は貸倒処理しておこう、という考えは調査現場でのトラブルに繋がります。

税理士 田中利征

クラウドファンディングによる投資

昨今、金融機関やベンチャーキャピタルを頼らない新たな資金調達法としてクラウドファンディングが定着しつつあります。

クラウドファンディングの社会への浸透に伴い、クラウドファンディングを一つの投資先としてみて、出資される方も増えています。

投資タイプのクラウドファンディングは、「融資型クラウドファンディング」、「ファンド型クラウドファンディング」、「株式型クラウドファンディング」の3種類に細分できます。

1.融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングとは、事業者が仲介して資産運用したい個人投資家から小口の資金を集め、大口化したところで借りたい企業に対して融資を行うクラウドファンディングです。

支援者である個人投資家は、利息をリターンとして得ることができます。

融資型クラウドファンディングは金融商品となるため、仲介事業者は「貸金業法」や「金融商品取引法」などの規制対象とされます。

2.ファンド型クラウドファンディング

ファンド型クラウドファンディングは、株式型と同様に企業が行う資金調達方法で、特定の事業に対して個人投資家から出資を募るクラウドファンディングです。

投資家は、リターンとして、売上高に応じた分配金を受け取ることができます。また、投資家への特典として、投資先の企業の商品やサービス、あるいは割引券などがもらえる場合もあります。

3.株式型クラウドファンディング

株式型クラウドファンディングとは、個人ではなく企業が行う資金調達の方法で、個人投資家へ未公開株を提供する代わりに資金を募る仕組みをもったクラウドファンディングで、別名、投資型クラウドファンディング、株式投資型クラウドファンディングとも呼ばれています。

上記3つの投資タイプのクラウドファンディングでは、支援者(出資者)は金銭的なリターンを得ることができます。「投資型」では、資金を出す個人が受け取る金銭的なリターンに対しては、雑所得や配当所得として課税が行われます。

税理士 田中利征

経理・法律に関する情報

税理士田中先生のワンポイントアドバイス

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