2005年3月掲載
平成17年度税制改正案の概要
平成17年度税制改正案の概要のうち主なものは次のとおりです。
中小企業関係税制
- 中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律(仮称)の制定に伴い、中小企業における経営革新・創業促進の支援のための税制上の措置を講ずる。
- 特定中小会社が発行した株式に係る譲渡益を2分の1に軽減する特例の適用期限を2年延長する。
- 商工組合中央金庫、信用保証協会、農業信用基金協会等の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置の適用期限を2年延長する。
教育訓練費についての税額控除
- 教育訓練費の増加額の25%を法人税額から控除する制度を創設する。
(注) 中小企業については、各年度の教育訓練費の総額に対し、次の控除率による税額控除を認める優遇措置を講ずる。- 教育訓練費増加率が40%以上
20%
- 教育訓練費増加率が40%未満 教育訓練費増加率×0.5
- 教育訓練費増加率が40%以上
20%
個人所得課税
- 定率減税を2分の1に縮減する。
(注)平成18年分以後の所得税について適用。(所得税) 控除率 20%→10% 控除限度額 25万円→12万5千円
住宅税制
- 住宅ローン減税等の特例措置の適用上、地震に対する安全基準に適合する中古住宅については、築後経過年数に関する要件(非耐火住宅:築20年以内、耐火住宅:築25年以内)にかかわらず、対象に加える措置を講ずる。
社会保険料控除
- 確定申告又は年末調整の際に、国民年金保険料の納付証明書の添付等を義務付ける。
税理士 田中利征
地方税の一元化
ご存知のとおり、法人税等の国税は所轄の税務署へ申告を行ない、地方税は県と市のそれぞれへ申告をし納付することとされています。
具体的には、埼玉県の朝霞市に所在する会社なら、朝霞税務署へ法人税等の申告を、朝霞県税事務所へ法人県民税等の申告を、朝霞市役所へ法人市民税等の申告を行なうことになります。
法人の確定申告にあっては、現状はこのように3箇所の行政機関へ申告書の提出を行なうことになりますが、納税者からは地方税(県と市)の申告書の提出先を一元化出来ないか、という要望がずっと以前からありました。
こうした声を受けて、静岡県では、「静岡県地方税一元化構想」を取りまとめました。この構想では、県と市町村の徴税事務の一元化を目指すことになります。本構想では、県内全ての市町村の参加により、平成20年代に「静岡県地方税機構(仮称)」を創設することとしており、地方税のワンストップサービスがいよいよ実現することになります。
税理士 田中利征
![[会計ソフト]経理・法律に関する情報 ご存知ですか?この情報](images/bi-title.png)