2009年9月掲載
満額の融資が受けられないのだが…
銀行に融資を申し込んでみたが、実行された融資額は希望額から随分減らされてしまった、こうした経験をお持ちの経営者の方は多いでしょう。
例えば、希望金額は3,000万円で申し込んだが、実際の融資額は2,000万円だった、というのがこのケースにあたります。多数の融資に関与してきた経験から言えば、希望額満額の融資を受けられるケースは、珍しいといえます。
銀行という組織は常に貸倒れのリスクを考えています。そのため、融資に際しては希望額から減額してくる傾向にあります。また、融資係からすれば、融資先企業に万が一のことがあった場合に、融資額を減額していれば、慎重な融資判断を行っていたという言い訳の一つになるのです。
希望額どおりの融資を受けるのが難しいとわかっている以上、融資の申し込みにあたっては減額を想定して大目の金額で申し込みをしておくのがいいでしょう。単純なことなのですが、希望額に近い融資を受けるために一番効果的な方法と言えます。
税理士 田中利征
協会健保の保険料率変更に注意!
ご存知のとおり、中小企業等で働く従業員やその家族が加入する健康保険(政府管掌健康保険)は、従来、国(社会保険庁)で運営していました。
が、平成20年10月1日、新たに全国健康保険協会(愛称は「協会けんぽ」)が設立され、健康保険の運営が協会けんぽへと移されています。
「協会けんぽ」による運営となっての一番の変更点は、これまで全国一律だった保険料率が廃止となったことでしょう。新制度では、各都道府県ごとの医療にかかる実態に基づき保険料率が設定されるので、都道府県ごとに独自の保険料率が決められます。
都道府県ごとの保険料率の適用は、9月分(納付は10月。任意継続被保険者については9月納付分)の保険料からです。従前の労使折半8.2%から変更となる都道府県の企業にあっては間違えないようにしてください。
税理士 田中利征
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