2009年11月掲載
中小企業の返済猶予制度の問題点
ご存知のとおり中小企業の返済猶予制度とは、会社が受けている融資の返済を待ってもらえる制度のことです。メリットも返済の先送りができる、の一点につきます。そしてこの点以外、中小企業にとっては何のメリットもないマイナス点ばかりが存在する制度です。
銀行サイドでは、企業へ融資しても返済がされない以上、融資するかどうかの判断は一気に厳しくなります。その結果、融資を受けられなくなった中小企業の中から、倒産する会社もたくさん出てくるでしょう。
本制度を活用して融資の返済を待ってもらった場合、次の融資を受けるのはかなり難しくなると思われます。さらに、当初の約定どおりに融資を返済している企業であっても、本返済猶予制度が導入されて貸金の返金を受けられずに銀行の経営状況が悪化していったりすれば、新規の融資を受けられなくなることもあります。
また、返済が先送りされることで借入金の返済期間が長期化し、その分金融機関の資金回収リスクも高まります。そこで銀行は、貸出金利を引き上げることで、リスクへの対応をとることになります。
税理士 田中利征
接待に関連するタクシー代
ご存知のとおり、高級料亭で得意先を接待すれば交際費となります。交際費として経理処理すべきものには、料亭への支払額の他、送迎で利用したタクシー代も含まれるので注意が必要です。接待を成立させるためになされた支出は、交際費として処理する必要があります。
この点では接待ゴルフも同様となります。ゴルフのプレーに関連する支出だけでなく、ゴルフ場までの高速道路の料金も交際費とされます。さらに、お帰りの際に「お車代」名目で金銭を渡すことはよくありますが、これも交際費となります。
なお、接待を受けるために目的の場所まで移動するために支出した交通費は、交際費ではなく旅費交通費として経理処理することができます。交通費が交際費とされるのは、あくまで自社が接待をする立場にあるときです。
税理士 田中利征
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