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2012年10月掲載

事前通知のない税務調査

国税庁の通達では、税務調査に際して納税(義務)者へ事前通知をしない、つまり不意打ち調査のケースが例示されています。その一部をご紹介すると次のとおりです。

  1. 事前通知をすることにより、納税義務者において、調査の実施を困難にすることを意図し逃亡することが合理的に推認される場合。
  2. 事前通知をすることにより、納税義務者において、調査に必要な帳簿書類その他の物件を破棄し、移動し、隠匿し、改ざんし、変造し、又は偽造することが合理的に推認される場合。
  3. 事前通知を行うため相応の努力をして電話等による連絡を行おうとしたものの、応答を拒否

税理士 田中利征


平成25年度税制改正にかかる基本方針(所得税、資産課税関連)

与党民主党の税制調査会は8月、「平成25年度税制改正にかかる基本方針」をまとめ公開しました。今後の税制改正は、この基本方針に沿って進められることになります。

1.所得税について

格差社会への対応等の観点から、平成 24年度税制改正大綱に従い、課税所得 5,000 万円超について 45%に引き上げるとした税制抜本改革法の政府・与党原案や法案の国会審議における議論も踏まえつつ、最高税率の引上げ等、累進性の強化等を行って所得再分配機能を回復することを始め、所要の見直しを行う。

2.相続税・贈与税について

格差の固定化の防止等の観点から、平成 24 年度税制改正大綱に従い、バブル後の地価の大幅下落等に対応して相続税の基礎控除の水準の引き下げ、最高税率の引き上げ等を行うとともに、高齢者の保有資産の現役世代への早期移転の促進による需要喚起等を図る観点から贈与税の税率構造の緩和等を行う等とした税制抜本改革法の政府・与党原案や法案の国会審議における議論も踏まえつつ、課税ベース、税率構造等、所要の見直しを行う。

税理士 田中利征

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