2012年12月掲載
ゴルフ会員権の取得費の取り扱い変更
預託金会員制ゴルフ会員権が会社更生法の適用により、預託金債権の全額を切り捨てられ優先的施設利用権(プレー権)のみのゴルフ会員権となったときであっても、そのゴルフ会員権の譲渡による譲渡所得金額の計算に際しては、譲渡による収入金額から控除する取得費については、預託金会員制ゴルフ会員権を取得したときのプレー権部分に相当する取得価額とする、とされました。
次に簡単な計算例をあげておきますので参考にしてください。
- 原始取得価額(当初の購入金額) 1,500万円
内訳:入会金(優先施設利用権)300万円 預託金 1,200万円
- 会社更生法により預託金の全額が切り捨てとなる。
優先施設利用権は存続し、切り捨て時におけるその時価は30万円である。
- 譲渡収入金額(売却金額) 100万円
- 譲渡損益の計算
100万円-300万円=▲200万円(譲渡損)※譲渡損は損益通算可能です。
(従前の取扱いの場合の計算:100万円-30万円=70万円(譲渡益)
税理士 田中利征
還付申告の受付期間は
確定申告書を提出する義務がなくても、給与等から源泉徴収された所得税額や予定納税をした所得税額が年間の所得金額について計算した所得税額よりも多いときは、確定申告をすることによって、納め過ぎの所得税が還付されます。この申告を還付申告といいます。
還付申告は、確定申告期間とは関係なく、その年の翌年の1月1日から5年間できます。具体例をあげれば、平成24年度中に医療費控除の対象になる支払いがあったとすれば、平成25年の1月1日から5年間が還付申告の受付期間に該当します。したがって、このケースであれば平成29年の年末が還付申告の時効となります。
また、所得税が減額となれば住民税も減額となる可能性があるので、還付申告を行うメリットは小さくありません。過去において還付申告漏れがないかどうか、年末前に見直すことが大切です。
税理士 田中利征
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