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タワーマンションを利用した節税へ厳しい目

近年多数建築されているタワーマンションの意外な利用方法の1つに節税があげられます。

タワーマンションは分譲マンションに該当します。相続税での評価方法は、土地部分については敷地全体を戸数で割って評価するため、高層で戸数が多いほど一戸当たりの持ち分は少なくなり節税となります。

また、建物部分については固定資産税評価額と同じ評価となります。間取りと広さが同じであれば低層階も高層階も同じ評価額になります。

一方、市場価格に目を向ければ、タワーマンションの場合は高層階になればなるほど市場価額は高くなります。

そのため、相続税評価額と市場価格との乖離が大きくなるタワーマンションの高層階を、相続税対策のために購入する資産家も増えています。

国税庁は、タワーマンションを利用した過度の節税を問題視しており、いずれは市場価格に近い金額での評価を要求するなどの何らかの対応がとられる可能性も十分にあります。

税理士 田中利征


国境を越えた役務の提供に係る消費税の課税の見直し等について

所得税法等の一部を改正する法律(平成27年法律第9号)等により、消費税法等の一部が改正されました。

本改正により、国境を越えて行われるデジタルコンテンツの配信等の役務の提供に係る消費税の課税関係も見直されました。

改正の主なポイントは次のとおりです。

電気通信利用役務の提供に係る内外判定基準の見直し

電子書籍・音楽・広告の配信などの電気通信回線(インターネット等)を介して行われる役務の提供を「電気通信利用役務の提供(参考)」と位置付けました。

その役務の提供が消費税の課税対象となる国内取引に該当するかどうかの判定基準(内外判定基準)は、役務の提供を行う者の役務の提供に係る事務所等の所在地から「役務の提供を受ける者の住所等」に改正されました。

課税方式の見直し(「リバースチャージ方式」の導入)

電気通信利用役務の提供については、「事業者向け電気通信利用役務の提供」とそれ以外のものとに区分されることとされました。

消費税法においては、課税資産の譲渡等を行った事業者(売主)が、当該課税資産の譲渡等に係る申告・納税を行うこととされています。

しかし、電気通信利用役務の提供のうち「事業者向け電気通信利用役務の提供」については、国外事業者から当該役務の提供を受けた国内事業者(買主)が申告・納税を行うこととされました。

この方式は、「リバースチャージ方式」と呼ばれています。

国外事業者から受けた消費者向け電気通信利用役務の提供に係る仕入税額控除の制限

電気通信利用役務の提供のうち、事業者向け電気通信利用役務の提供以外のもの(「消費者向け電気通信利用役務の提供」という。)については、当該役務の提供を行った事業者(売主)が申告・納税を行うこととなります。

国内事業者が国外事業者から消費者向け電気通信利用役務の提供を受けた場合、当分の間、当該役務の提供に係る仕入税額控除が制限されることになりました。

登録国外事業者制度の創設

既に説明のとおり、国外事業者から消費者向け電気通信利用役務の提供を受けた国内事業者は、原則として当該役務の提供に係る仕入税額控除が制限されます。

ただし、国税庁長官の登録を受けた登録国外事業者から受ける消費者向け電気通信利用役務の提供については、その仕入税額控除を行うことができることとされました。

適用開始時期

  1. 本改正は、登録国外事業者の登録申請を除き、平成27年10月1日以後行う課税資産の譲渡等及び課税仕入れから適用がされます。
  2. 登録国外事業者の登録申請適用開始時期
    登録国外事業者の登録申請は、平成27年7月1日から行うことができます。

税理士 田中利征

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