社長と会社の間での資金貸借に注意
社長と会社の間では資金のやり取りは珍しくありません。
会社の資金がショートしないように社長が一時的に個人のお金を会社へ貸したり、反対に社長が自分の住宅購入などのために会社からお金を借りるなどです。
社長と会社の間で資金の貸借を行う場合は、後日税務署ともめることがないように契約書を作成する必要があります。一般的な金銭消費貸借契約書を作成して、借入金額、返済期限、返済方法、金利などを記載します。資金貸借の内容については取締役会で承認して議事録を作成します。
資金貸借で一番のポイントは利息(金利)です。
社長から会社への貸付は、無利息でも問題はないと考えますが、会社から社長への貸付は、利息を取るのが原則です。会社から社長への貸付で、金利が税法で定められた適正な金額に満たない場合は、その満たない部分が役員報酬とみなされて所得税が課されてしまいます。
税理士 田中利征