外貨預金の経理処理
外貨建取引のため、金融収益を得るためなど、様々な理由から金融機関に外貨で預金する外貨預金をもつ会社も珍しくありません。
会社が外貨預金をした場合は、通常の邦貨での預金と区別する必要があります。具体的には、米ドル、ユーロ、ポンドなどの外貨の種類別に勘定科目・補助科目を使って管理することになります。
主な経理処理は、次のとおりです。
- 外貨預金への入金時
円建ての入金額(=外貨預金額×入金時のレート)で記帳します。 - 出金時
出金する場合は、出金時のレートで換算します。外貨預金勘定の帳簿残高との差額は、為替差損益勘定などで処理します。 - 利息の受け取り時
受取った利息は受取時の為替レートで換算します。 - 決算時
決算時点でのレートで換算替えを行います(期末時換算法)。換算により生じる換算差額は、為替差損益勘定などで処理します。
税務上は、長期の外貨預金(満期日が決算日の翌日から1年を超えて到来する定期預金等)は、取得時または発生時のレートで換算する、発生時換算法が原則となります。ただし、所定の届出をすることにより、期末時換算法を選択することができます。
税理士 田中利征