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税理士田中先生のワンポイントアドバイス
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(2024年11月30日掲載)
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輸入代行業者へ依頼した場合の消費税の取り扱い相続時精算課税制度に創設された年間110万円の基礎控除
(2024年11月30日掲載)
先生、確定申告に向けてまず最初にやらなければならないことを教えていただけますか?
まずは、入力されている内容に誤りがないかをもう一度チェックすることだね。決算のいろいろな処理は、入力済みのデータの集計結果に基づいて行われるものが多いから、この数字が間違っていると、数字の訂正によって二度手間が発生して非効率です。
普段から入力のたびに照合しているだけでは足りませんか?
領収書などと1枚1枚突き合わせての入力チェックはもちろん大切だけれど、それだけでは見えない入力ミスもあるんだ。
では、どのようにチェックすればよいのでしょうか?
まずは、現預金の期末残高を見てみることですね。預金の各口座の残高は、通帳と合っているか、現金出納帳の最終残高は適切な数字になっているかを確認します。
銀行の業務時間などの関係で、自社の帳簿と銀行通帳の記載の日付が1〜2日ずれていることもありますよね。年度の区切りでこういうことが発生している場合はどうすればよいのでしょう。
2〜3日の通帳の日付の違いなど、理由のはっきりしているものは、その理由をメモ書きしておくといいですよ。小額で数日内に一致するものであれば理由さえつきとめておけばそれほど神経質になる必要はありません。金額の大きいものは、申告前の税務相談で処理を確認しておけば安心です。
それでも理由がわからない不一致額はどうしますか?
預金出納帳を見て、いつから残高が合わなくなったのかをチェックします。残高が合わなくなった日付付近の取引で、金額の入力ミスや、記帳漏れ、二重記帳がないかを調べます。訂正したら、会計ソフトが残高を自動的に再計算してくれるから、それでもう一度照合します。
通帳の残高と一致するまでこの作業を繰り返すわけですね。
そうです。次に現金出納帳ですが、毎日現金残高をチェックしている方はそれほどの手間ではないはずですが、事業用現金の残高を確認していない場合は、現金の残高が現実ばなれした金額になっていることがあります。
マイナスの残高とか、手元現金が何百万円にもなっていたり、ということですか?
そうです。現金残高がマイナスということはありえませんから、その場合は、次のようなケースが考えられます。
反対にとてもありえないような残高が現金に残っていることもありますね。
これは、前述のマイナスのケースのそっくり逆を考えるといいですね。
すなわち
やはりこの場合でも、「3」のケースは多いようです。事業主の生活費やプライベートな支出は、領収書などがないこともつけ忘れの原因になることが多いようですね。
複雑な取引がない事業の種類なら、現金と預金の残高が合えばかなり帳簿らしくなりますね。
そう。それに現預金が合っていれば、それ以外の間違いの訂正もしやすくなるからね。新年の営業が始まって時間が経つと、特に現金の残高の照合はしにくくなるから、早めに作業するのがコツです。
わかりました。ありがとうございました。
(2024年11月30日掲載)
(2024年11月30日掲載)