経理・法律に関する情報
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記帳に直接関係することではありませんが、領収書などの保存についてご相談を受けることがたまにあります。この機会によい方法を教えていただけますか?
いいですよ。商売をしていれば、領収書や請求書などの証憑のやりとりは当然おきてきますよね。証憑とは、領収書や請求書などのことで、様々な取引の内容を明らかにしてくれる立証資料のことなんです。
証憑はきちんと整理して長い期間保存する必要があります。取引が終わったからといってすぐに廃棄したりしてはダメですよ。取引先と後日取引の内容を巡りトラブルが発生した場合などには、当事者のうちのどちらの主張が正しいのかを裏付ける重要な証拠として証憑は役に立つものですからね。
また税務調査があった時にも、何年も前の過去の取引事実を証明するには、証憑がなければとても困ったりします。
証憑は、段ボール箱につめてとっておくだけではいけませんか?
それではダメです。証憑はいつでも必要な時にすぐに見つけられるように、整理して保存しておくことが実務のポイントです。
では、まずは領収書の上手な整理方法から教えてください。
その前にいつでも必ず支払いをしたなら領収書をもらう習慣を身につけることが大前提ですね。つい面倒なので少額な領収書はいいや、なんて考えたらダメですよ。チリもつもれば山となるんだから。決算を組んでみたら予想外に儲かっていて、こんなことなら日頃からこまめに領収書をもらっておけば良かった、なんてことは案外ありますからね。
転ばぬ先の杖、ですね。
領収書整理は、正しい領収書を受け取ることから始まります。
などの確認は忘れずにしないとね。但し書きで内容がよくわからないようなら、取引内容がよくわかるようにメモを追記しておくことも一法ですよ。あと大事なことは宛名が事業主の屋号や氏名で書かれているか、上様の領収書はよくありません。
白紙領収書をもらって自分で記入するなんてことはいけないのですね。
もちろん、論外です。それは違法行為ですよ。絶対にしてはいけません。
受け取った領収書はどのようにすればよいのでしょう。
受け取った領収書はスクラップブックなどに貼付して保存するといいですね。貼付方法としては、1ページで一日分となるように貼る方法が簡単です。仮に一日で一枚の領収書しか無くてもその一枚を貼付したら、次の日に受け取った領収書は新しい次のページへ貼るんです。一日で1ページと決めて領収書を貼付しているから、探そうとする領収書の日付がわかると探すページも決まり、容易に目的の領収書が探せますよ。
貼付位置などは自分が一番見やすい方法でいいけど、領収書をホチキスで止めることはお勧めしません。細かい話ですが、時間が経つとホチキスの針は錆びるため、金額などの数値が見づらくなることがあるのですよ。のり付けならこうしたことは起きないから、のりで貼るのが一番かな。
先生はスティックのりを愛用されてますね。
うん、手が汚れなくていいからね。僕は百円均一店でまとめ買いしてますよ。
具体的なお話ありがとうございます(笑)
ところで、支出の中にはどうしても領収書が入手できないものもあるでしょう。こうした場合は仕方がないから、出金伝票に取引の内容を記入しておきます。代表的な取引は、電車賃やバス代ですね。出金伝票用紙は、文房具店や事務用品店で売られています。
慶弔金の場合はどうですか?
葬儀で香典を支出した場合は会葬の礼状、祝金なら招待状などに金額をメモしておいたものを資料として保管しておくと証憑として役に立ちますよ。
次回は請求書の整理方法を教えてください。
(2024年9月30日掲載)
(2024年9月30日掲載)